2022年6月15日水曜日

20時過ぎのNVC 2022/04/01 「新しい組織とNVC」

 今回は「新しい組織とNVC」というテーマで、NVC的自己紹介についてお話しました。

新年度を迎え、学校や仕事の場など、新しい組織と関わることが増えるこの時期、

自己紹介をする機会も増えると思います。色々な場面で活かせる自己紹介のやり方です。






NVC的自己紹介「名前についてしゃべる」


こうじ 

新年度って自己紹介の機会が増えるよね。

一般的な自己紹介って、相手の話をちゃんと聞けないこと多くない?自分の番まで、何話そうとか考えてて他のひとの話を聞いていなかったり、、、


ゆづき

確かに、共感をもって受け止めるところまでできていないかも知れないです。笑


こうじ

それでね、以前参加したNVCのイベントで、やった面白い自己紹介の方法があって。

「自分の名前について話をしてください」というセッションだったんだよね。

4,5人のグループに分かれて、このテーマにそって皆で話すんだけど、名前の由来だったり、名前で得したことだったり、皆好きなことをしゃべったんだよね。

これが、僕にとっては目から鱗で。一般的な自己紹介よりも、相手の名前を覚えるし、相手の事がわかるのよね、何倍も。


NVCの集まりでは、自分の呼ばれたい名前を伝えることが多いんだけど、

僕はそういうとき下の名前で「こうじ」って呼んで欲しいと伝えてるんだよね。

日本だと、普通は苗字で呼ばれることが多いけど、この呼ばれたい名前で呼び合うのが意外と心地よかったりするのよ。


呼ばれたい名前を率直に伝えるっていうのはとてもNVC的だな、と思う。

新しい組織と関わるときに、自己紹介とかで こう呼んで欲しい って伝えるのは割といいんじゃないかな。

僕がこの4月から関わってる組織でも、「こうじ」って呼んで欲しいって伝えたら、呼ばれ方が変わったり、チャットルームの名前が変わったりして。

この自己紹介メソッドはとても簡単だから是非試してみて欲しい。




ゆづき

確かに。ふと思ったんですけど、私は子どもの頃、なんて呼んだらいい?に自然に聞いていた気がしました。「友達になろう!」って声かけた時とかに。






4~5人の時に使える自己紹介メソッド


こうじ

NVCとは少し離れるんだけど。ある人が紹介していた自己紹介メソッドがあって。

1人が自己紹介をして、残りの人はその人にインタビューするんだって。そうするとその人のことを良く知りやすいし、話し手も、用意して無かったことまでしゃべるからお互いのことが分かりやすいよね。



どうやって名前の話する?


こうじ

まあ、プライベートで名前の話にするのも、急な感じだよね。イベントの時とかはやりやすいけど。


ゆづき

そうですね。私は、よく考えたら似たようなことやってるかもしれません。

名前聞いて、なんて字書くの?って漢字を聞くと名前の由来とか、少し話が発展することもあって。


こうじ

どう読んだらいいかとかどう書くのかって大事だもんね。






名前についてしゃべる機会、大人になると中々ありませんよね。
自己紹介以外でも、応用できる場面があると思いますので、ぜひ誰かと仲良くなりたいときなどに実践してみてください!
新しく出会った人とNVC的なコミュニケーションをとろうとすると、中々うまくいかないこともあるかと思いますが、それを続けているうちに非暴力な自分自身が伝わっていくと良いですね!





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2022年2月25日金曜日

「共感サークル」やってみました!

 スタッフのゆづきです。私先日、初めてNVCのユーザー会に参加してまいりました。
NVCについて基礎的なことを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください!

開催日当日に飛び入り参加させてもらったこともあり、楽しみにしつつも緊張しながらZoomに入ったのですが、結果、とても楽しい時間を過ごすことができました。そのNVCユーザー会の中で、初めて「共感サークル」を体験してきたので、やってみた感想をシェアしたいと思います!


「共感サークル」とは?


この「共感サークル」NVCをご存じの方の中には、どこかで聞いたり、実際に体験されたりした方も多いのではないでしょうか?「共感サークル」とはひとことで言えば、NVCの力を体感するためのワークです。具体的なやり方は恐らく様々な流派があるのでしょうが、今回は、


①数人のグループのうち、1人が話し手としてエピソードを話す
時間は2,3分で内容は何でも良く、聴き手はその話をノーリアクションで聞き続ける
 
②それを受けて聴き手は、そのエピソードを体験した話し手の感情を、感情とニーズのリストから選び「この感情はありましたか?」と次々に投げかけていく。話し手はその問いに反応しても良いししなくても良い。ただ投げかけられた感情が自分の中にあったかを、自分に問い続ける。

③話し手は、投げかけられた感情の中から、最大3つ、自分に当てはまるものを選び発表する。話し手にとってしっくりくる感情が見当たらない場合、②を続ける

④③で発表した感情を受けて、その感情はどのニーズからくるものか、②の要領で、聴き手が話し手に、感情とニーズのリストをもとに次々問いかけていく

⑤話し手は、投げかけられたニーズの中から最もしっくりくるものを最大3つ選んで発表する

⑥話し手も聴き手も一緒に、⑤のニーズを味わう。この際特に言葉は発さないでただ共感する



大体こんな手順で行いました。
(NVC Japanからも共感サークルのカードを使った共感サークルのやり方がこちらの記事に紹介されています)


やってみた感想


話し手として参加してみて強く感じたのは、
「NVCって、問題解決以外の場面でも使える!」という点です。
というのも、もともと私は問題を解決するためにNVCを意識することが多くありました。例えば、誰かとケンカしたとき、誰かに何かを手伝ってほしいときなどです。つまりニーズが満たされない場面でNVCを使うことがほとんどでした。ですがユーザー会では、ニーズが満たされたエピソードをお話しし、それに共感してもらうことで、想像以上の喜びを感じました。「満たされたニーズにNVC的に共感してもらうこと」は普段は無いので今まで気づきませんでしたが、これはとても充実した、安心できる心地よい時間です。ここから、この日の共感サークルを振り返ってみて、NVCは問題解決のためだけにあるわけではないことにハッと気づかされたというか、、、 。私の中で、NVCはテクニックではなく、コミュニケーションの在り方そのものです。今回体験した「共感サークル」は、これを実感できた貴重な体験になりました。






改めて、ユーザー会に参加してみて、NVCについての興味の強さや親しみ度に関わらず、皆で一緒に楽しめること、NVC的に共感できることが、NVC世界の面白さだと感じました。
共感サークルやNVCユーザー会はオンラインで気軽に参加できる場所も多いですので、「共感サークルやったことないけど興味ある!」「NVCについて話したい!質問したい!」という方はお気軽に参加してみると楽しいと思いますので、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?😊





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2022年2月11日金曜日

NVCを知って半年の現状報告

 
こんにちは!スタッフのゆづきです。今回は、NVCを知って約半年ということで、NVC初心者の私が、生活の中で使ってみて感じたことをシェアしたいと思います。

NVCについて私は、ここ、Co-Edoで初めて知りました。アルバイトの面接の時に話題にあがったのです。私のもともとの考えと通ずるところもあり、その考え方はすっと身体に馴染みました。しかし実際に取り入れてみると、NVCの良さだけでなく、実践する難しさもたくさん感じました。

そもそも、NVC(Nonviolent Communication)とは、心理学者マーシャル・ローゼンバーグにより体系づけられたコミュニケーション方法のことです。直訳すると「非暴力コミュニケーション」

『観察』『感情』『ニーズ』『リクエスト』という4つの要素を意識しながら

① 4つの要素を、率直に表現すること(伝えること)
② 4つの要素を、共感をもって受けとめること(聴くこと・感じること)

によって、お互いにの『ニーズ』を満たしてより良いコミュニケーションを図ります。NVCについての基礎的なことはこちらの記事でより詳しく、わかりやすく説明してくださっているので、「NVC初めて知った!」という方はぜひ読んでみてください。




使ってみて感じた難しさ

難しさを感じたところは大きく分けて3つありました。

①NVC的に話そうとすると面倒がられるときがある
②ジャッカル=悪いもの と考えてしまう
③多くの人はNVCを知らない

①NVC的に話そうとすると面倒がられるときがある
これついては初めから予想がついていたことでした。私の場合、慣れないうちはNVC的なコミュニケーションを心がけようとすると、“OFNR”を丁寧に実行する必要がありました。この“OFNR”を口に出して表現すると、

『観察内容』のとき、わたしは『感情のような気持ち』になりました。
それは、わたしが『普遍的なニーズ』を大切にしているからです。
もしよろしければ『実行可能なリクエスト』をしていただけますか? 

こんな感じになります。どうでしょうか。多少まどろっこしくかんじませんか?笑
急にこんなしゃべり方をすれば違和感満載だとは自覚しながらも、家族など親しい間柄の人との会話ではできるだけこの要素を意識しています。特に、ケンカ気味な場面では感情に任せてジャッカルな表現にならないようより気を付けます。まずは自分が冷静になるために、これらを口に出して伝え、自分と相手のニーズにのみ注目できるように努めていたのですが、、
ある時、NVCを知らない母と何気ないことで言い合いをしていて、
『もー、何なの?めんどくさい。。。』
と言われてしまいました。言われた瞬間は正直心底傷つきましたし、何よりNVCを使ってコミュニケーションを拒まれたら本末転倒です。


②ジャッカル=悪いものと考えてしまう
NVCでは、キリンとジャッカルの2つのアイコンが使われます。
NVCの象徴としてキリン、NVC的ではないものをジャッカルで表現するのですが、これはあくまでただの区別です。決してキリンが良いものでジャッカルが悪いものというわけではありません。
しかし、
・NVC的なコミュニケーションを心がけよう
→そのためにジャッカルな表現は避けよう
→ジャッカルな表現は使ってはいけない
とこのような考え方に陥ってしまうことがたまにあります。特に、自分のコミュニケーションを振り返ったときに「今日ジャッカルな言い方しちゃったな」と落ち込むことが多いです。さらに自分に余裕がないときは、ケンカ中に相手がジャッカルな表現をしたときにもイラっと来たり。笑 普段は、ジャッカルは正しいとか間違っているとかではないと理解しているのですが、余裕がなくなるとついついジャッカルは悪であるかのような考え方に囚われて、“相手を責めた自分”を責めるというジャッカルのループにはまります。


③多くの人はNVCを知らない
NVCについて知らない人と、NVC的なコミュニケーションを図ることにも苦労しました。もちろんNVC的なコミュニケーションを目指すとき、相手はNVCを知らなくても問題ありません。しかし、当たり前ですがお互いが知っていた方がスムーズに話せます。NVC初心者の私はそれにもどかしさを感じました。そもそも、相手がNVCユーザーではない場合に何の前置きも無く話を進めると、相手にとってジャッカルなコミュニケーションが前提だった、ということがよくあります。「どちらが正しいかという答えを求めている人、自身の主張が正しいことを証明しようとしている人」と「お互いのニーズを満たそうとしている私」とで議論を進めると、まったく話し合いが嚙み合いません。私にそのつもりが無くても、相手にジャッカルな表現として解釈されることがよく起こりました。



これらの感じた難しさも、徐々にハードルは下がってきています。一言でいえば「慣れ」が解決したのですが、ただ慣れたというより、NVCに対しての認識が変わったという感じでしょうか。母に『めんどくさい』と言われて、どうしたら良かったのかと振り返る中で、自分の目標がずれていることに気が付きました。「OFNRを完璧に実行して、NVC的なコミュニケーションを成立させ、お互いのニーズを100%満たしたい」という無理な目標が無意識のうちに芽生えていて、それ故に自分、もしくは相手のニーズが満たされなかったとき強い不満足感を感じていたのです。この問題は解決しないままNVCを続けるうちに、頭の中で物事を処理するスピードが少しずつ上がり、その場の最低限の要素に注目してNVCを使えるようになりました。その他の問題も、「NVCを使いこなそう」という意識がなくなったとき、小さなものになりました。




NVCが役に立った場面

ここまでNVCを使ってみて難しいと感じたことを語ってきましたが、もちろんNVCを知っていて良かったという場面もありました。中でも特に、

①ケンカの仲裁ができるようになった
②日常の振り返りがしやすくなった

この2点が挙げられます。

①ケンカの仲裁ができるようになった
私の家は、私・妹3人・弟1人の5人兄弟なのですが、同じ家に子どもが5人いれば、ニーズの不一致なんて起こり放題で、ケンカや小競り合いは日常茶飯です。そんな私にとってケンカ仲裁は超重要なスキルなので、NVC知っててよかったな~と思う場面がたくさんありました。笑 家では「また何か言い合ってるー」と思いながら、これはNVC初心者の私にとっては絶好の練習の場となりました。自分と誰かの争い中にNVCを意識することは難しくても、私が関係無い所で起きた争いは、客観的に観察できます。今の母のニーズは何なんだろう、弟はなぜこんなに怒っているんだろう、、と感情とニーズを観察する練習に最適でした。そして観察に慣れたころから間に入ってみることにしました。ここでは、お互いのニーズを明らかにすることだけに徹します。
NVCを知る以前の私は、家族がケンカしているのを見かけたら、個人的な道徳感で判断して悪いと思った方を言い負かすようにどちらかに加勢する感じでした。シチュエーションにもよりますが、このやり方ではどっちが正しかったというオチを求めてしまうし、攻撃して勝つ以外の道が無いので相手を傷つけて自分もケガします。NVC的な考えで仲裁に入ることにより、どちらかが正しいと結論づける方向性ではなくなるため皆がある程度納得するかたちでその場が落ち着くことが多くなりました。

②日常の振り返りがしやすくなった
普段のコミュニケーションを振り返るときにも、NVCは役立ちました。私はNVCを知る前から、モヤモヤした気持ちはモヤモヤのまま放っておかずに、私は今怒っているのか悲しいのか、その両方なのか、なぜ今嫌な気持ちを解決できていないのか、など自分で分かるまで因数分解するタイプでした。(NVCを知ってからは、この段階で感情とニーズのリストを使うこともあります)でもそこから先、じゃあどうしたらよかった? どんな言い方すればよかったの? というモヤモヤ感は残ったままで、「こういう人だからしょうがない」などと無理に理由づけをして自己処理することが多かったです。しかしNVCを知って「具体的で実行可能なリクエスト」をするのが良いと知ったので、以前よりもう一歩踏み込んで、どうやって表現したらよかったか、を考えるようになりました。




“ 気楽に ”NVCを続けていきたい

半年間をNVCを実践してみて、ある意味『NVCは万能ではない』ことを痛感しました。NVC的なコミュニケーションを心がけても、自分や相手のニーズを必ず満たせるかどうかは分かりません。しかし、それと同時に、結果にこだわりすぎなくても十分意味があることも分かりました。自分のニーズを自分の中で明らかにすることができれば、それができない状態よりも自分のニーズを満たしやすくなり、相手のニーズを満たすことを意識できればコミュニケーションを取りやすくなり、結果的に自分のニーズもさらに満たされやすくなる。こうしてどこか一つのポイントだけでも、今日のケンカを思い出したときに一瞬でも、NVCを思い出せれば自分のニーズが満たされやすくなります。個人的には、自分や相手の感情とニーズは何なのかと考えるその過程に、コミュニケーションのモヤモヤを解決する方法があると感じます。私自身、NVCを使ってみて色々な壁にぶつかりましたが、それよりもNVCを知っていて良かったことの方が大きいと今回振返ってみて再確認しました。「よし、今日から身の回りのコミュニケーション全てOFNRを使うぞ!」などと意気込む必要はありません。どこか1つの要素を意識すれば、しないよりはNVC的になっていくので!NVCのいいところは、まったく難しくない点です。習慣化こそ大変ですが、だからと言って実践することを諦めるのももったいないので、この先も気楽にNVCを続けていこうと思います。😀



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2021年9月30日木曜日

2021年10月1日より通常通りの営業体制に戻します

コワーキングスペース茅場町 Co-Edo は、2021年9月30日に緊急事態宣言が解除されること、および最近の感染状況やワクチン接種率等を踏まえ、2021年10月1日(金)より通常の営業体制に戻すことにいたしました。

コワーキングスペース茅場町 Co-Edo

  • 受付票より「連絡先」の記入欄を(従来どおり)なくします
    • 氏名・入室時刻のみご記入ください
  • 回数券の使用期限の延長を 2021年12月31日迄 とします
    • 以降は従来の 購入日より90日間 となります
  • イベント利用も通常通りご利用いただけるようになります

セミナールーム茅場町 Co-Edo 3F 貸会議室

  • 営業時間を24時間に戻します
  • イベント利用の場合の人数制限もなくします

引き続き実施する施策

  • 各階トイレおよび受付・会議テーブル等へのアルコール設置
  • 換気
  • 清掃時の消毒等
また、これまで同様に会話時・オンライン会議時を始めとしてマスク着用が有効と思われる場合は、飛沫感染の予防にご協力いただけますようお願いいたします。

Co-Edoは引き続き「コワーキングスペースにおける新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」を遵守のうえ、利用者・スタッフともに安心・安全な環境で過ごすことができるよう努めてまいります。
お気づきの点がありましたら、運営代表者の田中弘治までお知らせいただけると助かります。

2021年9月30日

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2021年9月21日火曜日

「価値観の違う人と話すことこそが『楽しみ』である」

こんにちは!スタッフのゆづきです。

先日、Co-EdoのブログでNVCについて妹と話したエピソードを共有させていただきました。
その時に、
「すべての価値観に良い悪いはなく、より多くの価値観に触れたい、価値観の違う人、考え方の違う人と話すことこそが楽しみである」そんな風に人との関わりをとらえていた私にとって、NVCという方法は私の考えをロジカルに体系化してくれた、わかりやすく示してくれたものだったのです。
と、しれっと書きましたが、今回はこれについて掘り下げて考えてみようと思います。
何故価値観の違いを認め、それを楽しめるようになったのか。それは、“正しさ”という価値基準が本質的には存在しないということに気付いたからでした。ざっくりいうと中学の3年間でこれに気付きはじめ、高校3年間で実感した、という感じです。

恋愛の話で考えた“正しい”恋

普通の女子中高生だった私は、ほぼ毎日恋バナばかりしていました。誰と誰が付き合ったとか、誰が浮気したとか、誰のことが好きだとか。普通の恋バナをしていると、大体意見が食い違う場面に遭遇します。「いや、その人はやめといた方がいいよ。」何度もでてきたこの台詞。言ったことも言われたこともあります。笑 やめた方が良い、別れた方が良い、という言葉は基本的にはその先に失恋が見えるから出てくるものではないでしょうか。でも、友達に言われたくらいでは嫌いにはならないので、そのまま続行して失恋します。私も過去に、止められた相手と恋愛関係になって傷ついたこと、ありました。しかし、時が経てばそれは全て経験になります。その時は大泣きしたけれど、今ではその時失恋しておいてよかったと心から思うのです。これは友達を見ていても実感しました。今失恋しても後々それは経験値になるけれど、ここで自分の心を無視した選択を取ったら長く後悔することになる。恋愛においての選択の基準は、常に自分の中にしかないのです。

高校受験で考えた“正しい”人生

まったく同じ問題が、中学3年生の進路選択の時期にやってきました。私は結果として音楽高校に進学したのですが、これが本当に周りを困らせました。それまで、音楽科の進学も考えてはいましたが現実味はなく、普通科を受験する予定でいたのに、3年生の夏になって急に音楽科に進学したいと言い出したので、先生も親もびっくりです。周りには反対意見の方が多かったこともあり、自分の生き方についても中学生なりにすごく考えました。私にとっての幸せ何か。その結果、やはり今ここでやりたいことをやらなかったら死ぬまで後悔するという結論に。結局、私のわがままを通し、音楽高校を受験しました。結果として合格することができ、そのまま音楽を勉強し続けている現在ですが、この時の私の『音楽科を受験する』という選択が正しかったかどうかは、私が死ぬときまで分かりません。逆に、死ぬときに後悔しなければ、少なくとも私の中では間違いではありません。友達の受験とその後の高校生活をみていても同じことを思いました。第一志望の高校には進学できなかった友達も、その後の高校生活は彼女にとって確実に意味のあるもので、そこでしかできない経験をしているというのは紛れもない事実です。突き詰めて考えていくと、物事を選択するときにそれが正しいかどうかという基準は存在しないと思うようになりました。受験に落ちたか受かったで人生の幸せが決まるわけではありません。人生どうなるか分からないから、今の自分と向き合い、後悔のない選択をすることしかできないと高校受験を通して実感しました。




“正しさ”からの解放

これらの経験から、物事を選択するとき、人生において本質的な“正しさ”は無いと考えるようになりました。もちろん、道徳的な正しさ、資本主義社会における正しさの基準は存在します。しかし、この“正しさ”という信念だけを判断基準にして物事を捉えると、私は生きるのが苦しくなってきます。何故なら、その“正しさ”以外は“悪”ということで受け付けられないからです。中学生の私は正義という言葉に囚われて人の考え方をまったく受け入れられず自分の“正しさ”の基準を自分と周りに押し付けることしかできませんでした。正義に囚われていた時代を思い返すと、しんどかった。。。自分の中に正しくない感情が芽生えたときは、それを認めずに噛み殺すかそんな自分を責めます。自分の正しさの基準に反した人に出会えば説得しようと攻撃し、納得いかずにイライラするだけです。この、“正義”という呪いから解放されるには自分ときちんと向き合うことがまず大切なことだと、恋バナをしたり、受験を経験したりする中で考えるようになりました。自分と向き合うことが、NVC的には『観察』して『感情』を認めることなのだと思っています。

正しさを手放したらコミュニケーションが楽しくなった

本質的な“正しさ”が無いと考えると、人の考えや選択とぶつかることが無くなりました。「その選択は間違っている」と考えないので、自分とは違った価値観を、心から認められるようになったのです。心から認められれば、価値観の違いが苦ではなくなるので、人と価値観の交流ができるようになりました。こうして価値観の交流を繰り返していくうちに、自分がアップデートされ、内面が豊かになっていきます。こう考えると、価値観の違う人との交流こそが、私にとってコミュニケーションの面白さになりました。

コミュニケーションを楽しむこと

価値観の違いが苦ではなくなり、その先に面白み感じてから、私は人とのコミュニケーションが楽しくなりました。人と関わって交流することが、衝突する可能性もある少し不安なことから、ただ共感の楽しみや気づき、学びの場でしかなくなったのです。Co-Edoのようなたくさんのコミュニティがあり、さまざまな価値観が存在する場所に関わることも、“正しさ”を手放すことでより楽しく感じられるのではないかと、Co-Edoと関わって、また実感しました。何か新しいコミュニティに参加するとき、新しく人との関わりを持つときにある不安のようなものが、“正しさ”を一度手放してみることで少し楽になるかもしれません!
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2021年9月14日火曜日

小学5年生と何故か深夜にNVCプチ座談会

こんにちは!スタッフのゆづきです。

突然ですが皆さん『NVC』という言葉、聞いたことありますか?
NVC(Nonviolent Communication)とは、心理学者マーシャル・ローゼンバーグにより体系づけられたコミュニケーション方法のことです。直訳すると「非暴力コミュニケーション」

『観察』『感情』『ニーズ』『リクエスト』という4つの要素を意識しながら

① 4つの要素を、率直に表現すること(伝えること)
② 4つの要素を、共感をもって受けとめること(聴くこと・感じること)

によって、お互いにの『ニーズ』を満たしてより良いコミュニケーションを図ります。興味を持った方はぜひ、こちらの記事を読んでみてください。生きるのがちょっと楽になるかもしれません!

さて、私とNVCとの出会いはここ、Co-Edoでした。Co-Edoに来たのも、オーナーのこうじさんとお話しするのも初めての機会であったアルバイトの面接の中で、NVCの話題になったのです。初めは半信半疑で聞いていた私ですが、話が進むにつれてだんだん自分の考えにコミットする感覚がありました。その日からNVCについて興味をもって考え始め、現在も理解を深めている最中です。
「すべての価値観に良い悪いはなく、より多くの価値観に触れたい、価値観の違う人、考え方の違う人と話すことこそが楽しみである」そんな風に人との関わりをとらえていた私にとって、NVCという方法は私の考えをロジカルに体系化してくれた、わかりやすく示してくれたものだったのです。

小学生



ひととおりNVCについて説明してみる

その中で、私の小学5年生の妹とNVCについて共有する機会がありました。きっかけは23時に始まった父と母の夫婦喧嘩です。笑 らちが明かないその喧嘩の様子を見て、ふと家族とNVCを共有してみようと思い立ちました。「ちょっと意地悪かな~笑」と思いつつ、喧嘩中に家族のグループメッセージに NVCについての記事を送ってみると、意外にも一番興味を示したのは小学5年生の妹でした!そのまま、NVCって何?ということで、私が解説しながら小学5年生と一緒に考えることに。

まず、NVCの構造や起こりなど、基本的なことを説明します。妹ちゃんの最初の感想は、「あぁ~、とはなるけど感想って言われても、、、そもそもニーズってどういう意味?」とのこと。当たり前です。私も最初に聞いたときは似たような感覚でしたし、『非暴力』ってなんだか言葉が強いし。その感覚のままで次に移ります。

2つ目に、NVC的なものとそうでないもの(キリンとジャッカル)の説明です。人は、同じことをお願いするのにも(同じニーズを満たすのにも)、相手もしくは自分の感情やニーズを無視した暴力的な表現=ジャッカルな表現をしがち。逆に、暴力的ではない表現=キリンの言葉を使うことでお互いのニーズを満たせる。ここまで、例を挙げて説明すると、妹ちゃんから「時々ママが言うこれってジャッカル?」「じゃあの時先生が言ってたあれってジャッカルだ!」と妹ちゃんの実生活と絡めて想像してくれるようになりました。

3つ目に、『観察』『感情』『ニーズ』『リクエスト』とはそれぞれどういうことなのか、具体例をいくつか挙げて一緒に検証しました。例えば、
「たまにママは妹ちゃんに片付けなさい!って怒るよね。これってどんな感情でどんなニーズがあるんだろう。逆に、いくら怒られても妹ちゃんは全然片付けないときもある。その時ゲームしていたり、学校から帰ってすぐだったりして。なんで怒られて言うこと聞かないんだろうね、その時妹ちゃんはどんな気持ちで、どんなニーズがあるのかな?」
4要素を分解してゆっくり言語化しました。しかし、いくつか繰り返しているうちに言語化しにくい感情があることに気が付きます。ここで彼女にNVCにおける【感情とニーズのリスト】を紹介します。興味深そうにニーズの表をよく見る妹。そこからどんどん彼女の実生活から例題を引っ張ってきてさらに検証を繰り返し、観察して感情とニーズを分析、キリンの言葉でお願いするまでサクッとできるように。

最後に、『相手のメッセージを、共感をもって受け止める』ことについて説明します。ここまでくるともうこちらが説明するまでもないほど、NVC的な捉え方が妹に馴染んでいました。 

NVCの受け止め方がポップでかわいかった!

ひととおり妹に説明してみて面白かったのが、NVCを彼女なりにポップに受け止めていたこと。話の途中で、妹から「小学校とNVCってもしかして相性悪い?」「友達をほめるのもダメなの?」「林先生の『今でしょ!』ってもしかしてジャッカルじゃない!?」といろいろな疑問が飛んできました。小学生なりのかわいい視点が面白い!
加えて、説明してみると意外とすんなりと理解してもらえたことが意外でした。NVCという新しい価値観、考え方に出会って、NVCを理解したうえで面白い、皆とNVCについて話したいと言ってくれたことが嬉しかったです。
まだ彼女はこの考え方に出会ったばかり。紹介の仕方として、私はNVCとは良いものだから使ってほしいとはあえて伝えませんでした。私と妹はあくまでNVC初心者という同じ立場で、意見交換をしただけ。そんな風に価値観をラフに共有して、ラフに取り入れられると人生はより豊かになるのかもしれないな~と、小5の妹に学んだ夏の夜中でした。

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2021年7月14日水曜日

2021年6月21日より通常通りのドロップイン利用が可能です(平日は21時まで、土日祝日は18時まで)

2021年6月21日より通常通りのドロップイン利用が可能です。

平日は10時〜21時、土日祝日は10時〜18時でご利用いただけます。


(2021年7月12日からの緊急事態宣言期間中も同様に通常通りのドロップイン利用が可能です)

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