好きなスーパー戦隊の色はレッドです。
というわけでコワーキング Advent Calendar 2015 2日目の記事です。
トップバッターの大宮のコワーキングスペース7Fオーナーの星野邦敏さんよりバトンを受けました。
って、あれ?まだ星野さんの記事が書かれてない(笑)
コワーキング Advent Calendarは、コワーキングスペースやコワーキングにまつわる投稿を、利用者の方や運営者の方がいろいろ書いて良いということでかれこれ6年目だそうです。
わたしも昨年「コワーキングスペースの世代論」という記事を書きました。詳しくはリンク先をご参照いただければと思いますが、コワーキングスペースを規模や設備等で大きく3つほどに分類しまして、多様化しているコワーキングスペースを語るときのひとつのベースとなると良いかなと思っています。
例年このコワーキング Advent Calendarは、どうしてもその特徴から運営者の方の割合が増えていきます。
本来は運営者はもとより、利用者の方も参加したほうが面白くなると思っていまして、7Fの星野さんと話し合いコワーキングスペース運営者限定アドベントカレンダーというのも作りました。
(わたしも会社の設立記念日にあたる12/10に記事を書く予定です)
前置きが長くなりましたが、というわけでこちらのアドベントカレンダー用の記事としては、利用者視点での記事を書こうかなと思います。
とはいってももちろんコワーキングスペースのオーナーではあるのでバイアスはかかってしまうかもしれませんが、スペースを持つ前はひとりの利用者でしたし、いまでも他のスペースに行くときは完全に利用者として利用したりしますので、なるべく運営者視点を捨てて書いていきたいと思います。(まあハイブリッドな感じで捉えていただければ幸いです)
というわけでようやく本題です(笑)
コワーキングスペースというものが日本に生まれて5年半がたち、Co-Edoが生まれた3年前と比較しても、随分と「コワーキングスペース」というものの存在や認知が広まってきたなあと感じる今日ですが、とはいえ、まだまだ「コワーキングスペースってなんだか行きづらい」っていう方も多いと思います。
この記事はそんな方々のために、どうやってその1歩を踏み出すかという視点で書いていきます。
(そういう意味では、Co-Edoを利用したことがある方や、このアドベントカレンダーに参加しているようなかたがたにとっては、退屈な記事かもしれませんね(笑))
## コワーキングスペースはじめの1歩
コワーキングスペースもいろいろなタイプがありますが、コワーキングスペースの世代論でいうところの第1世代〜第2世代くらいをターゲットに述べていきたいと思います。
というのも、第3世代くらいですと、単なるワークスペースとしての利用者も多いため、ひとりで作業をするにしてもさほどハードルを感じないのではないかと思います。
コワーキングスペースの機能面をみると、ワークスペースとしての機能性(W要素)とコミュニティとしての快適さ(C要素)というふたつの視点で捉えることができると思います。
(詳しくはコワーキングスペース運営者が意識すると良いかもしれないCW理論についてをご参照ください)
コワーキングスペースが、たとえばスタバや図書館などともっとも違う面があるとすれば、それはすなわちC要素(コミュニティの要素)があるからにほかなりません。
Coworkingの「Co」が文字通りそれに当たりますね。
しかしながらそのC要素が、コワーキングスペース未経験者にとっては心理的ハードルとなっている点は避けようがないことと思います。
## はじめて利用する前の不安
1度でも行ってみればどうってことないことでも、最初は余計な心配をするのはふつうのことです。
* コワーキングスペースってどんなところか分からない
* 他の利用者と話するって何をはなししたら良いの?
* そもそも話しなきゃいけないの?
* ひとりで行っても良いの?
* 何人かで使っても良いの?
* 予約は必要?
* IT系じゃないんだけど・・・
などなど。
2度3度と経験すると忘れてしまいますが、実際いまでもこのような問い合わせやお話を聞く機会はあります。
もっとも簡単な解決策は「怖くないから一度行ってみると良いよ」ってことなんですが、「そうはいっても」というのが正直なところでしょう。
そこで、最初はこういうふうに使っているかたがいますよ、という感じでご紹介していきます
## ①勉強会などのイベントで行ってみる
コワーキングスペースのなかには勉強会やセミナーなどが開かれているところも多くあります。
勉強会やセミナーなどがコワーキングスペースで開かれる理由のひとつに、大抵のスペースが会場費の代わりに参加者の「ドロップイン利用料」という形式で開催が可能ということがあると思います。
参加者が支払う費用は、ドロップイン利用料(=コワーキングスペースの一時利用)が含まれているので、多くの場合、イベントの前後の時間もスペース利用が可能です。
各スペースによって料金体系が異なりますので、わたしの運営するコワーキングスペース茅場町 Co-Edoの例でいきますと、勉強会の参加費が1,000円というケースが一般的で、これはすなわちCo-Edoの1日利用料となります。
たとえば土曜日の14時からという勉強会であれば、オープンする10時から来て利用することも可能です。
参加者の多くはイベントの開始時間にあわせてきますが、せっかくなので、早い時間から来て準備したり、ブログを書く時間にあてるといった使い方をするのはいかがでしょうか。
イベントの参加者の中には、同じようにコワーキングスペースの利用がはじめてというひとも多いですし、なによりコワーキングスペースというものの存在を知らないという方も多いです。
Co-Edoで毎月開催されている勉強会でも、「コワーキングスペースに初めてきたという方いますか?」という質問に参加者の半数近くの手があがることもあります。
仲間がいればちょっとは安心できると思います。(笑)
## ②ミーティング利用・複数人で利用
Co-Edoは年中無休です(なんと元日も開けています)が、じつは平日よりも土日の利用者数の方が多かったりします。
週末に打ち合わせがてら利用するというケースは多く、ふだんは会社員という方も、土日に集まって仕事ではないWebサービス等を開発しているチームもあります。
かくいうわたしもコワーキングスペースを初めて利用したのは、もう4年も前になりますが、仕事仲間が打ち合わせ場所を下北沢オープンソースCafeにしたのがきっかけです。
当時はTwitterで目にしたにすぎない存在だったコワーキングスペースでしたが、実際に使ってみて、居合わせた人と話をするうちにその魅力にはまっていったというのがあります。
コワーキングスペースに行って、他の利用者と話をするのかしないのかというのは、その場の雰囲気やノリの面もあるので人それぞれでありその時それぞれだと思いますが、複数のひとといけば手持ちぶさたになることはないでしょう。
ひとりだと話をするにも気後れするかもしれませんが、複数の人で行けば多勢に無勢ですから(笑)
## ③あえてひとりで利用する
意外とおすすめなのが、あえてのひとり利用です。
はじめて利用する方のなかには、出張や外出で近くに用事があり、その前後に近隣のコワーキングスペースに行くケースというのがあります。
わたしもコワーキングスペースの運営を始めてからは外出の機会が減ってしまったので、なにか用事があるときに、訪問先近くのコワーキングスペースを利用するという使い方をしています。
アポイントの前後であれば、何か作業をしても良いし、だらだらとFacebookやTwitterを眺めてても良いし、喫茶店だとパソコンを広げづらいことがあっても、コワーキングスペースだとそういうことはありません。
なにかのついでで「ちょっと立ち寄る」くらいの感覚であれば、よっぽど予想と違ったとしてもそれはそれで良い思い出ですよね?(笑)
## 行ったらどうすればよいか
はじめていくコワーキングスペースというのは、場所によっては入りづらい雰囲気もあったりして、どきどきしたりするものです。
なかには「こんなところにあるの?」みたいなところもありますので、入り口まできて踵を返した経験のあるひともいるかもしれません(笑)
つぎに、初めて行くスペースで、気軽に利用するためのあれこれを書いていきたいと思います。
(ここからは完全に独断と偏見です)
## 受付
最近でこそ少なくなってきましたが、受付で何をすればよいのか分からないスペースもまだまだあります。
Co-Edoもそうですね。すみません。。。
「料金は前払いなのか後払いなのか」「会員登録が必要なのかどうか」「Wifiはどうしたらよいのか」などなど、分かりづらいことには定評があるのがコワーキングスペースの受付です(笑)
場合によっては、受付に誰もいなくて、その場にいる利用者らしき人もなにもしてくれず途方に暮れるという場合もあるでしょう。
まあもし不幸にもそうなったら、怒って帰ってしまえば良いと思いますが(笑)
受付では「コワーキングスペースを使うのは初めてで・・・」と伝えておきましょう。
(ちなみにCo-Edoには受付表に「初回」という欄がありますので、丸をつけるだけで大丈夫です。これは大宮の7Fを参考にし、改善しました)
そうすると運営者やスタッフが、より丁寧にスペースについて教えてくれるでしょうし、場合によっては「どちらでご覧になりました?」「お仕事はなにをされてらっしゃるのですか?」など、それをきっかけとしていろいろ話してくれると思います。
## チェックイン!
もしあなたが他の人と話をすることなくひとりで作業をしに来たのでなければ、Facebook等でチェックインをするというのはとてもおすすめです。
チェックインをすると運営者がそれを見つけてくれると思います。
あなたがどんな人なのかを見てくれるかもしれませんし、チェックインをきっかけにフレンドになるかもしれません。
また、運営者のみならず、あなたの友人・知人で、そのスペースを知っているひとがいたらコメントが付くと思いますし、場合によっては、来てくれるかもしれません。
せっかくならみんなで使ったほうがコワーキングスペースはより面白くなると思います。
## 写真を撮ろう!
コワーキングスペース内は撮影OKのスペースがほとんどです。
(くわしくは各スペースの規約があれば確認してください。Co-EdoはもちろんOKです。オーナーやスタッフについても自由に撮っていただいて構いません。利用者が写り込むのも問題ありませんが、なるべく「写真撮りますねー」くらいの感じで声をかけると良いと思います)
「写真撮って良いですか?」といわれて運営者に断られることはないですし、「一緒に撮りましょう」と利用者の方から声がかかることは、少なくともCo-Edoとしては嬉しいです。
写真を撮ってシェアをしている人に対しては、周りの方も話しかけやすかったりします。
仕事に集中したくて話しかけられたくなければ別ですが、そんな事情でもなければ、ぜひどうぞ。
コワーキングスペースの室内写真というのは、意外と少なかったりします。
どんな雰囲気なのかというのは他の方も知りたがっているかもしれませんし、まだ行ったことがないというかたがいればその人ためにもなるはずです。
## 「きっかけ」をつくる
コワーキングスペースにきたら交流をしないといけないわけではありませんが、よっぽどの事情がなければ、ただ作業して帰るだけよりは、居合わせた利用者と話をするというのはおすすめです。
これがラーメン屋であれば、隣のお客さんとはなしをするというのは奇異な光景でしょう(笑)
スタバで作業をしているときも同様だと思います。
ですが、コワーキングスペースを利用しているかたは、潜在的に交流を求めていたり、話しかけられることに抵抗がないと言っても決して過言ではないと思います。
もちろん黙々と作業しているひとに話しかけるというのは迷惑なケースもあると思いますので、Co-Edoでそういうのがうまいかたがやっている例をいくつか紹介してみたいと思います。
いずれも、糸口をみつけるというか、きっかけの作り方です。
## 運営者やスタッフと
コワーキングスペースの運営者やスタッフと話をするというのがもっとも簡単です。
コワーキングスペースを運営している人というのは、利用者が何をやっているかということに興味がないひとはいません。
「いま◯◯というサービスを作っていまして」とか「フリーランスでデザイナーをしています」などとともに「きょうは一日作業させてください」とでも言えば、いろいろ話をしてくれると思います。
「普段は◯◯のコワーキングスペースを使っていまして」とか「いつもは自宅で作業しているんですが」とか「茅場町はじめて来ました」とか。
あ、最後のはCo-Edoでしか使えませんね(笑)
## 困ったときは
コワーキングスペースを利用していると、しばしば「使い方が分からない」「(トイレ等が)どこにあるか分からない」といったことがあったりします。
まわりを見渡しても分からないし、なんて不親切なんだろうと、憤る気持ちはよくわかりますが、そういったときはスタッフかほかの利用者に聞いてしまうほうが良かったりします。
「スペース運営者は、あえて説明等を不親切にして、利用者同士の交流を促している」
というのはもちろん嘘です(笑)
ひとりもしくは少数で運営している場合、どうしても手が回ってなかったり、そもそも気づいていなかったりしますので、どんどん尋ねたほうが良いかもしれません。
運営者やスタッフのレベルが高いところだと、きょろきょろ困っているだけで話しかけてくれますので、何かしらサインを出すだけでも大丈夫だと思います。
## 名刺交換よりもSNSでのつながりを
ほかの利用者とは、なにかのきっかけで会話ができれば、「普段は何をされてるんですか?」とでも尋ねればたいていはお互いを知ることができます。
名刺交換をするというのももちろん問題ありませんが、できればFacebookやTwitter等で繋がったほうが面白いです。
というのも、共通の友人や趣味等が見つかれば、よりライトに相手を知ることができますよね。
名刺交換をした場合も、その場でフレンド申請したり、相手の運営しているウェブサイトをみてみたりというほうが楽しいです。
え?Facebookをやってない?
ワカイヒトハフェイスブックヤラナイトイウシ・・・
どうしたら良いんですかね?わたしも知りたいです(笑)
## 交流したくないときは
そういうときもありますよね。
まあイヤフォンでもしながら作業をしていれば、コワーキング慣れしたひとは分かってくれます。
運営者自ら、集中して作業しているひとに対しがんがん声をかけるようなスペースは、あまり再訪したくなくなりますよね(笑)
ふつうはドリンクを取りにいったときなど、合間を見つけて声をかけてくれるはずです。
## 潜在的に交流を求めている!?
さきにも触れましたが、コワーキングスペースにいるひとというのは、潜在的に交流を求めているケースが多いです。
いつもは自分から話をしないという方も、コワーキングスペースであれば、ライトに話をして良いのではないでしょうか。
たまに自分のことばかり話すかたがいますが、それよりは、相手のことを興味を持って尋ねるほうが、おすすめです。
コワーキングスペースにいるといろんな方がいます。
年齢や肩書をはずして話をすることで、相手の方のいろんな面が見えてきて楽しいです。
せっかく「おしゃべり可能」なスペースなのですから、コワーキングスペースの醍醐味を味わわないともったいないかもしれませんね。
## 1回では分からないこともある
コワーキングスペースを1度使ってみて、あまり楽しくなかったというかたもいるかもしれません。
(それがCo-Edoだったという方がいましたら、ほんとうに申し訳ないことです。。。)
とはいえコワーキングスペースというのは毎日同じメンバーがいるとは限りません。
ドロップインの利用者が多いスペースであれば、行くたびに違ったひとがいるわけですから、1度行っただけではそのスペースについて完全に知ることはできません。
これはもう「運」ですから、あまり期待しすぎないくらいが良いかもしれませんし、機会があれば何度か使ってみて、色んな面を知るというのも良いですね。
## 足が遠のいているスペース
本来「敷居が高い」とは、何かあって行きづらい関係になっていたり、不義理をしていて足が遠のいているケースに使われた言葉です。
とはいえ今日ではそのケースにかぎらず、感覚的に「行きづらい」状況であれば使われたりしますし、ほかにも、感覚的に「やりたくない」ことに対して使われるケースもあります。
この記事では後者の語義が拡がった意味合いで使っていますが、もともとの意味でもある「ご無沙汰していて行きづらい」ケースについてはどうでしょうか。
私自身はコワーキングスペースの利用頻度というのはひとそれぞれだと思っています。
過去1度しか利用していないひとがいたとしても、それは単に「使う機会がない」だけの話でして、機会さえあればいつでも利用すれば良いかなーと思っています。
よく「最近行けてなくてすみません」と言われたりしますが、運営者としては「使っていただく機会を作れてなくてすみません」としか思いません。
そういえば最近はCo-Edo交流会の間隔もあき気味ですし(決してやらなくなったわけではありません・・・)
そういう意味では、初めての方と同様、イベントがあるときに使ったり、近くによったときに使ったりするだけで良いと思いますし、もっといえば「最近行ってないなー」と思ったときもひとつのきっかけだと思いますので、気軽に足を向けると良いかなと。
1年ぶりでも2年ぶりでも、先週来たかのように応対してくれると思いますよ。
## まとめのまとめ
というわけで、コワーキングスペースの『敷居が高く』感じる人のための使い方をまとめてみましたが、まとめると
コワーキングスペース茅場町 Co-Edoの敷居は低いよ
となります。
コワーキングスペース茅場町 Co-Edoでボクと握手!
https://www.coworking.tokyo.jp/
というわけでコワーキング Advent Calendar 2015(2日目)の記事を終了します。
明日は栃木県足利市はSPOT3を運営するNPO法人コムラボの 代表理事山田 雅俊さんです。